看介護統括部長ご挨拶
“より良く生きる”を支える
“つなぐ”と“協働”を促進する
いま、医療と介護の連携推進ならび高齢者施設と医療機関の連携強化が求められています。御所市の高齢化率は40%を超えていますが、鴻池会は介護保険制度開始前からあらゆる介護サービスを構築してきています。
すでに精神医療では、長い歴史があり、急性期・慢性期治療や訪問活動を通して、精神疾患を患った方の安定した地域生活の支援・退院促進を行っています。
以上のように、鴻池会は、この地域で内科・認知症・精神疾患患者さんの入院から在宅支援までのサービスを提供することができます。
この度、法人理念にある「地域の皆さま方の自立支援」を推進するために、私たち看護職員と介護職員は2つのことを強化していきます。
ひとつ目は、「より良く生きる」を支えることです。
患者さんや利用者さんの高齢化に伴って、疾患は単一であることは少なく、マルチモビディティ(多疾患併存状態)となっています。
そのため、症状は多様化していますし、繰り返しも多く、重大な障害を抱えることも起こりやすくなっています。これは、精神疾患を患った患者さんも同様です。私たちは、その時々の状況で、患者さんと利用者さんの意思決定にいつでも寄り添い、より良く生きることを共に考えて支援していきます。
ふたつ目は、「つなぐ」・「協働」することを促進します。
急性期・回復期・慢性期・施設でのリハビリテーション・訪問による在宅支援など、鴻池会のなかでも多くの機能が存在しています。これらの機能を連携し、その連携を強化することで、より適切な支援をしています。
とくに在宅支援の推進には、看護や介護だけでなく、障害福祉などの領域とも「つなぐ」必要があります。このためには、これらの多領域で利用できる共通指標を使って、患者さんや利用者さんを評価し、その評価に基づいた支援をしていかなければなりませんし、この支援には、多職種によって提供されているサービスをマネジメントする能力の向上が欠かせません。
このような多職種による協働を推進し、患者さんと利用者さんの「より良く生きる」を体現していきます。
「より良く生きる」の対象は患者さんや利用者さんだけでなく、看護職員や介護職員、他の多職種の方々ももちろんその対象です。専門職者としての各職員のキャリアパスを支え、共に考え、共に悩み、それぞれ職員が自己実現できるように支援していきます。
鴻池会は、もうすぐ創立100周年を迎えますが、これまでも時代や地域の実情に合わせて、医療・介護サービスを提供してきました。
今後もこれまでと同様に看護・介護をはじめとする患者さんや利用者さんのためのケアを進化できるように邁進してまいります。